人工知能がアメリカで政府を乗っ取ろとするSFサスペンス作品です。スティーブン・スピルバーグが製作総指揮を執っています。
作品情報
公開:2008年
時間:1時間58分
監督
主なキャスト
ジェリー・ショー/イーサン・ショー(シャイア・ラブーフ)
※双子の兄弟で兄のイーサン・ショウは交通事故でなくなった。
レイチェル・ホロマン(ミシェル・モナハン)
トーマス・モーガンFBI捜査官(ビリー・ボブ・ソーントン)
ゾーイ・ペレス空軍特別捜査官(ロザリオ・ドーソン)
ジョージ・キャリスター国防長官(マイケル・チクリス)
ウィリアム・ボウマン少佐(アンソニー・マッキー)
トビー・グラントFBI捜査官(イーサン・エンブリー)
あらすじ
コピーショップで働く青年ジェリーと法律事務所に勤めるレイチェルの元に、謎の女アリアから突然電話が入る。次々と下される指令に訳もわからず従うハメになったジェリーとレイチェルは、やがて引き合わされ行動を共にするように。そんな彼らをFBIが執拗に追い……。
感想
始まって早々、ごく普通のコピー会社に勤務するジェリー・ショーに思いもよらぬ出来事が起こり始めます。
・突然ある女性から電話が入る。
・部屋に荷物が届く。
・75万ドルが振り込まれる。
ATMからこぼれ落ちるお金。アメリカのATMは日本と比べて簡易的に作られていますね。日本よりも治安が悪いと思うのですが、こんな作りでいいのかなと変なところを気にしながら次に何が起こるのかドキドキしながら観入っていきます。
同じように見知らぬ女からの電話が入るレイチェル。
登場人物たちも何が起こっているのかわからないですし、観ている側もそれに巻き込まれていきます。女からの指示は携帯電話だけでなく街中の電工掲示版からも指示を出してきます。自動車では遠隔操作でスピードコントロールしFBIの追跡を振り切ります。
これでもかこれでもかと予想だにしないところから指示を出し、彼らをコントロールしていきます。
高圧電線を切断して指示に背いた人を殺すのですが、そのシーンばかりは出来すぎだろうと感じました。
一体何が目的かも知らされず次から次へと指示されます。矢継ぎ早に訪れるスリルで時間があっという間に過ぎていきます。『スピード』と同じ感じで観ていました。軍の無人機、ドローンまで操作してしまうところには驚きました。
意外な犯人
犯人は意外な人物(?)なんですが、途中からなんとなく解ってきます。それからは、「こんな世の中になってしまうのか?」とiPhoneのSiriを思いながら鑑賞していました。
犯人はAI(人工知能)です。人間のネットワーク網を制御して自律した知能で組み込まれたミッションを執行しているのです。
この写真が人工知能アリアです。すごいマシンですね。
現実に起こりえるのか?
「現実に起こりえるのか?」を考えてみると、人物特定くらいは出来るのかなと思いました。
携帯電話、インターネット検索、FacebookなどのSNS、クラウドサービスの文書や写真などである程度の人物と人脈は把握出来るんじゃないかなと思います。
声音認証も「Hey Siri」と声を掛けて音声認識サービスを起動するAppleのiPhoneに搭載されています。スマートフォンを通じて自分の生体情報が登録されていてもおかしくはないです。Amazonではどういうものが嗜好かもわかります。
複数のクラウドサービスのデーターを統合すれば結構な情報が集まりそうです。作中にあった子供の頃の写真もデジタルで保存する今の時代では可能かもしれません。
街中では防犯カメラは46時中監視していますし、顔認証の技術も発達しています。自動車にもカメラが次々を搭載される時代ですので位置情報も管理されてもおかしくないですね。
「現実に起こりえるのか?」を考えると、近い将来に同じように自分のデータが管理されることは起こりえるという結論に至りました。そうやって観ると益々スリル感が大きくなってきます。
まとめ
今後訪れるAI管理社会を彷彿しながらの鑑賞でした。Facebookなんかにアップする写真でも写っている人が感手に自動認識されたりして、便利な反面、監視されやすくなってきています。いいテンポで進んでいくので深いことは考えずに観ても十分楽しめる作品でした。