2014年公開『イコライザー』の続編。この世に存在しない立場で悪を退治する元CIAエージェントのマッコール。前回はホームセンターの従業員でしたが、今回はタクシー運転手として暗躍します。
作品情報
公開:2018年
時間:2時間1分
監督:
デンゼル・ワシントンとは『トレーニング デイ』、『イコライザー 』、『マグニフィセント・セブン』に続いての4作品目。
主なキャスト
あらすじ
元CIAエージェントで、昼間の表の顔とは別に、世の裁けない悪人を19秒で抹殺していく「イコライザー」としての顔を持つ主人公ロバート・マッコールの戦いを描く。現在の表の職業として、日中はタクシー運転手として働いているマッコールだったが、CIA時代の元上官で親友のスーザンが何者かに殺害されてしまう。独自に捜査を開始したマッコールは、スーザンが死の直前まで手がけていた任務の真相に近づいていくが、やがてマッコール自身にも危険が迫る。そして、その手口から相手はマッコールと同じ特殊訓練を受けていることが判明。同時に身内であるはずのCIAの関与も明らかになっていく。
前作
2014年公開の前作『イコライザー』の記事です。
テレビ・ドラマ
この作品は、テレビ・ドラマの劇場版なのですが、趣が全く異なります。
DVDのトレーラーです。
感想
デンゼル・ワシントンは正義が似合うのですが、アクションには不向きかなと感じています。しかし、『イコライザー』で彼が演じるマッコールは、神がかり的な強さの持ち主で、抹殺までの時間が短い。通常のアクション映画のようにギリギリ悪に勝利するのではなく、あっという間に退治してしまいます。この素早さがあるおかげで「正義の怒りは悪よりも圧倒的に強く、つけ入る隙は無い」という、デンゼル・ワシントンならではの正義のヒーローが確立しています。残虐なシーンが多い作品ですが、観る人によっては悪を退治するという爽快さを感じて良いのではないでしょうか。
今作の悪は、元同僚たち。マッコール同様で、殺しに関してはプロです。強敵であるはずが、案外あっさりを片づけてしまいます。この作品の見どころは殺し方なので、互角の戦いは期待しない方がいいです。
悪を退治するということもあり、残虐な殺され方も特徴的です。
マッコールの元相棒のデイブの最期は目に焼き付く映像です。片目を潰され、ナイフで体を切り刻まれ、マッコールと格闘した塔の屋上から海へと落下していきます。映像も、とことんに悪を追い詰めていきます。その残酷な姿が宗教的に感じてしまいました。
現実離れした描写も多いのでファンタジックな作品と思って観た方が良いと思います。日本でいうならば「必殺仕事人」です。
今回マッコールに救いの手を差し伸べられたのは、美大生のマイルズ。厳しくもあるが、仕事を依頼した彼の様子を窓から眺める様子は、マッコールなりの愛情。ギャングたちとの関係から救い出してくれたマッコールに寄り添おうするマイルズ。マッコールにとって息子のような存在になっていきます。心安らぐ関係です。
悪を退治して二人で嵐の海を眺めるシーンは、ホッと安らぐ男の1シーンといった感じです。
今年64歳を迎えるデンゼル・ワシントン。少し顎のあたりにたるみが出てきているようにも見え、アクションをやるには限界かなと思いながらの鑑賞でした。