映画『サブウェイ123激突』をNetflixで観ました。収賄容疑がかけられた鉄道職員と知能犯のやり取りが面白いパニック・サスペンス作品。
作品情報
公開:2009年
時間:1時間45分
監督
『トップガン』の監督です。
主なキャスト
トニー・スコットとデンゼル・ワシントンが組んだ作品
あらすじ
原題「The Taking of Pelham 123」。電車名。
ニューヨークの地下鉄ペラム123号が乗っ取られ、犯人グループのリーダーは乗客を人質に身代金1000万ドルを要求。地下鉄運行指令室に勤務するガーバーは、犯人からの無線を受けたことから、そのまま交渉役を務めることになりる。
・ウォルター・ガーバー(デンゼル・ワシントン)
課長職だが、3万5千ドルの賄賂を日本企業から受け取ったとして停職処分前でオペレータをしていた。3万5千ドルを子供の教育費に使ったことをライダー自白させられる。
・犯人ライダー/本名デニス・フォード(ジョン・トラボルタ)
1千万ドルの身代金を要求。カトリック信者で人質をコモディティーと表現する知能犯。
・犯人レイモス
元運転手、
・ペラム123
1時23分に出発する車両の呼び名
・アムネスティ
ライダーが人質の一人にトイレを要求され他時に「アムネスティのリストに乗りたくない」と発言します。
感想
緊張感ある展開が最後まで続きます。デンゼル・ワシントンとジョン・トラボルタの名演技が光ります。ジョン・トラボルタはふっくらした頃から悪役が似合います。
犯人ライダーと交渉人に選ばれたガーナ―の駆け引きとそれぞれの正義感が作品を盛り上げていきます。犯人との会話で間柄が深くなるのはトム・クルーズ主演の『コラテラル』とよく似ています。
地下鉄の乗っ取りの裏には
一見地下鉄乗っ取りの身代金要求に思える事件は、実はダウ暴落を見据えった金儲け目的の犯行でした。犯人グループのリーダーのライダーは、元投資会社に社長でNY市の金融取り締まり強化で9年間の服役をしていた。
カトリック信者
犯人の話にはカトリックの教えがところどころに出てきます。日本は信仰心がそれほど強くないので、わかりずらい処ではあるのですが、カトリック信者と犯罪を描いている映画は数多くあります。 厳格な宗教であれば、その分罪の意識を強くなるので道をそれた時の心のバランスが罪悪感から凶悪な犯罪を起こしてしまうものなのかもしれません。
ネットの世界
ライダーは電車のノートPCによって、ガーナ―の収賄容疑事件のサイト閲覧や金融取引を行ったりします。正に「2つのことを同時に行う」ということです。人質のジオは電車の様子をビデオ・チャットで恋人に送り、恋人はそれをインターネットに流します。どこからでもインターネットを利用できる今の時代の神器をストーリーの中に上手く取り入れ面白いものにしています。
ラスト
ラストは、ライダーがガーナ―に「命は神からの借り物だ」と言い自分を撃たせようをします。「あんたは俺のヒーローだ」、ライダーはそう言ってゆっくり崩れ落ちます。
とんだ縁でライダーという凶悪犯と話すことになり、隠していたことも洗いざらし告白し、プラスNYのヒーローをなったガーナ―。ある意味ライダーに救われたのかもしれません。
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