『宇宙人ポール』を観ました。ロズウェル事件を捕らえられたとされる宇宙人をグレイをモデルにしたSFコメディ作品です。
作品情報
公開:2011年
時間:1時間44分
監督
主なキャスト
- グレアム・ウィリー (サイモン・ペッグ)
- クライヴ・ゴリングス(ニック・フロスト)
- ポールの声(セス・ローゲン)
- ゾイル捜査官(ジェイソン・ベイトマン)
- ビッグ・ガイ(シガニー・ウィーバー)
あらすじ
SFオタクのイギリス人青年クライブとグレアムは、全米最大のコミックイベント、コミコンと米中西部のUFOスポットをめぐる旅を楽しんでいた。その途中、ネバダ州のエリア51を通りかかった2人は、ポールと名乗る本物の宇宙人と遭遇。ポールを故郷に帰すため奮闘することになる。
感想
サスペンス色のないプラック・コメディなファンタジー・エイリアン作品です。
エイリアン:ポールのラフでアメリカナイズされた態度がエイリアン作品としてはとても新鮮です。
エリア51をも舞台とし、ポールの姿もロズウェルで宇宙人として登場するグレイをモデルとしていて陰謀論好きには興味深いところなんですが、コメディタッチの作風がそういうドキドキ感をふっ飛ばします。
登場するポールはいくつかの特徴があります。
- 息を止めると透明になる
- 生物の傷を癒せる
- 自分の知識を人間に転送できる
それ以外の性格は、ほぼ人間です。
エリア51から逃亡して来て、最初の登場が、ビーチサンダルに短パン、今時のリュックというので、しかもフレンドリーに話しかけるから観ている側も意表を突かれます。
B級感丸出しですが、ノリの良さがあるので逆にそのB級感がいい方向になっています。
また、スピルバーグのET作成に協力したなどのエピソード設定など入っていて楽しめます。政府機関のボスが、映画「エイリアン」のシガニー・ウィーバーといところもいいセンスです。
しかもシガニー・ウィーバーが強い!
おバカな展開の中にもカトリックへの皮肉や社会の閉鎖感などを取り上げているところは違った意味での面白さがありました。主人公のグレアムとクライヴが英国人のアニメオタクという設定でアメリカとの文化の違いを面白く描いていたんだと思いますが、日本オンリーの私にはその辺りの面白味はちょっと把握できなかったです。
大人のエイリアン作品は、これくらい砕けていた方がいいですね。アダルトな「ET」物語でした。面白かったです。