映画『SUPER8/スーパーエイト』を観ました。スティーブン・スピルバーグとJ・J・エイブラムスが組んだSFミステリー&ファンタジー作品です。
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作品情報
公開:2011年
時間:1時間51分
監督
制作
主なキャスト
あらすじ
タイトルにもなっている「Super8」は一昔前の8ミリフィルムの規格のことです。
舞台は1979年のオハイオ州で、映画好きな子供たちがゾンビ映画を撮影中に列車と自動車の衝突事故に遭遇し、そこから次々と巻き起こる謎の事件。軍が大きく関わるその謎とは…。
ジョー・ラム(ジョエル・コートニー)
アリス(エル・ファニング)
ジャクソン・ラム(カイル・チャンドラー)
チャールズ(ライリー・グリフィス)
感想
今や時の人となったJ・J・エイブラムスがスティーブン・スピルバーグと組んだ作品で、J・J・エイブラムスのスピルバーグ作品に対しての思いが込められたものとなっています。
地球に迷い込んだエイリアンが自分の星に帰るために街中から宇宙船に必要なものを集め最後に夜空に飛び立ちます。大筋は、ほぼ『E.T』と同じなのですが、子供の恋心と嫉妬心、大人の気まずい険悪な関係、そして親子の関係と幾つかのギクシャクした人間関係も描かれています。エイリアンであろうと人間であろうとお互い理解し合おうと努力すれば分かち合えるんだということがテーマとなっています。
他の人のコメントを見ると『スタンド・バイ・ミー』も含まれているとあります。思春期の子供たちの自立心と絆が描かれているところで私も同じように感じました。
スピルバーグ作品だけでいえば、このあたりを盛り込んでいるのかなと思います。
- 未知との遭遇(Close Encounters of the Third Kind, 1977年)
- E.T.(E.T. the Extra-Terrestrial, 1982年)
- ジュラシック・パーク(Jurassic Park, 1993年)
- 宇宙戦争(War of the Worlds, 2005年)
映像技術はさすがJ・J・エイブラムスです。
- 衝突事故での列車の脱線シーン
- エイリアンが暴れるシーン
- キューブ型の物質が1箇所に引き寄せられるシーン
- エイリアンが宇宙に飛び立つシーン
などのインパクトのある映像が流れます。主人公ジョー・ラムの亡き母の写真の入ったペンダントが宇宙船に引き寄せらシーンは美しかったです。
エンドロールで子供たちが作った作品映像が流れますが、子供ならではのお粗末さでなんだか心あたたまるものを感じました。
素晴らしいいい作品なのでしょうが、ちょっと盛り込み過ぎなんじゃないの?とも感じました。
J・J・エイブラムスは、これからの映画界を牽引する存在になると思います。ですからスピルバーグが挑戦したように『カーラ・パープル』『シンドラーのリスト』のようなシリアス作品も早く出して欲しいなと思います。
子供から往年のスピルバーグファンまで楽しめる、スピルバーグを敬愛するJ・J・エイブラムスが作った、スピルバーグのための作品でした。
映画の冒頭流れるロゴフィルム、新旧交代ではないですが感慨深いものを感じました。