ザ・ビートルズのドキュメント映画『ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK The Touring Years』を観てきました。
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作品情報
公開:2016年
時間:2時間20分
解説
ポール・マッカートニーやリンゴ・スターという存命のメンバーや、ヨーコ・オノ・レノン、ジョージ・ハリスンの未亡人オリビア・ハリスンら関係者の全面協力のもと製作された「ザ・ビートルズ」の公式ドキュメンタリー映画。監督をロン・ハワードが務めた。初期のリバプール時代から、1963年に始まった15カ国90都市166公演におよぶツアー、そして観客の前での最後の演奏となった66年のサンフランシスコ・キャンドルスティック・パーク公演までのライブ映像を中心に、関係者などのインタビューを織り交ぜながら、ビートルズの曲の変遷、半世紀以上も愛され続ける彼らの人気の理由を探る。日本公開版は、66年の来日時のエピソードが長めに収めらた特別版となっており、日本武道館でのライブシーンや、来日時のビートルズの撮影を担当したカメラマン・浅井慎平のインタビューも盛り込まれている。
シガニー・ウィーバー
ウーピー・ゴールドバーグ
エルビス・コステロ
のインタビューもありました。
感想
これは社会現象
コンサートの熱狂ぶりは異常で女性ファンが奇声に近い歓声をあげ、フェンスを乗り超えるものや、気絶するものも続出です。その様子はTVでも何度か観ていますが、こうやって映画としてきれいに編集されたもので観ると、単なるコンサート会場の出来事ではなく大きな社会現象だったということが分かります。
私とビートルズ
私が物心付いた頃にはもうビートルズは解散していてビートルズの社会現象は知りません。また、バンドをやっていたわけでもないので、それほどビートルに詳しいという訳でありません。ただ、中学の友達からビートルズを強く勧められ一時期よく聴いていたことがあります。あと、大学の時の英語の教授がビートルズファンで、英語の講義がビートルズの曲の解説本で行われていました。いつも終わりには、その時訳した曲を静かに聴くというなかなか洒落た講義でした。
この熱狂ぶりは何故?
こんな大きな社会現象の映像を観ると、いくつかの疑問も浮かんできます。
「なぜ、こんな短期間で世界的な大スターになったのだろう」
「観客の女性たちはどうしてこんなに熱狂するのだろう 」
スクリーンに映るビートルズを注意深く観察します。
「唄は丁寧に唄っている」
「音楽に関しては個々に能力がありお互いに尊重し合っていて、助け合っている」
「インタビューは思ったことをそのまま言っている。無邪気」
「ビートルズカットは品が良い分首を振った時の効果は抜群」
「一曲終わるごとに深々と頭を下げる」
本当に「音楽さえできれば、それだけでいい」という思いがあったように感じました。ハリウッド・ボウルの映像で、ポールが唄えなくなるとことがあるのですが、ジョンが心配そうに見ているところは印象的でした。自分たちの音楽が多くの人に聴いてもらえるのならそれでいいという思いは一番強かったのではないかと思います。音楽に対しての純粋さも感じました。
また今作品は、その時代の大きなニュースも取り上げていましたので、頭の中でその社会現象の手がかりを探ります。
ケネディ暗殺事件、黒人差別(アパルトヘイト)、黒人解放運動
大きく社会が変わろうとし不安定な状態にある中、彼らに時代のリーダーを求めていたんだと思います。伝統、オリジナリティ、サービス精神、絆...
ハリウッド・ボウルのライブ映像
クレジットロールが流れた後にハリウッド・ボウルのライブ映像が流れますので、劇場を後にしないよう気を付けないといけないです。もう終わりだと思い半分腰を上げていました。
ライブ映像を観て、さすがライブハウスあがりのミュージシャンだなと感じました。しっかり演奏し、しっかり唄っています。ジョンが丁寧に唄っているという印象です。ハリウッド・ボウルでの「ハード・デイズ・ナイト」「ヘルプ!」...。懸命に自分たちの楽曲を披露している姿は感動します。レコードばかり聴いていたビートルズでしたが、今ライブ映像を観て改めて好きになってしまいました。
大スターの宿命
活動期間が10年も満たないミュージシャンがこんなに世界を熱狂の渦に巻き込めるなんて信じられないことが起こった最初の事件だったのではないでしょうか。
ただただ忙しい中ジョンが「ビートルズはジーザスよりも有名だ」という一言が大きな転機になったとあります。アメリカでは大きな波紋が巻き起こったそうです。キリスト教信者の多い国では反ビートルズという動きが起こったようです。因みに日本でも、キリストとは関係のない反対運動はあったようです。
大スターになり注目されるようになると、ちょっとした失言でもマイナスへの反響が大きくなるので慎重にならないといけないですが、まだ若いという事とマネージャーもあまりにものヒットで対応が出来なかったことでしょう。何も知らない青年4人がぽつりと世界にさらけ出された状況です。
そういえばマイケル・ジャクソンもいろいろなことをして世間を騒がせていたなーと想い浮かべていました。
守破離
ビートルズの経緯を守破離という流れで見てみると、
守:1963年からライブ中心に世界を駆けめぐり世間が求めるビートルズというキャラクターに徹する。
破:ビートルズに求められているものが自分たちの伝えたいことと大きく外れていることに気が付きビートルズの殻を破る。「HELP!」アイドルらしくない歌詞。薬。悪童発言。ライブ休止。「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」で今までのとは別のキャラクター作り。
離:個々それぞれが自分のやりたい音楽を追及する道を選択する。「レット・イット・ビー」。最後の屋上ライブ。
という感じで自然な感じといえます。その自然な成長も大きな魅力となっているんだと思います。
皆楽しめる
もう50年以上も前の音楽グループの話なのですが、ビートルズをあまり知らない若者も見る価値は十分にあると思います。この熱狂ぶりと多くの人を引き付けるビートルズは実在したという事実を知るために
今この記事もハリウッドボウルのCDを聴いて書いています。鳴り止まない歓声とビートルズサウンドが一体になっています。信じられないです。
今作品を記念して発売されましたライブアルバム『ライヴ・アット・ザ・ハリウッド・ボウル 』。こちらで試聴できますので聴いてみて下さい。
購入しました。普通のライブアルバムとは訳が違います。黄色い歓声が凄い!歓声も音楽として聴かないといけないアルバムになっています。
オリジナルアルバム
MP3では試聴も出来ます。
1963年3月22日 プリーズ・プリーズ・ミー Please Please Me
CD
MP3 ⇒Please Please Me
1963年11月22日 ウィズ・ザ・ビートルズ With The Beatles
CD
MP3 ⇒With The Beatles
1964年7月10日 ハード・デイズ・ナイト
- アーティスト: ザ・ビートルズ,ジョン・レノン,ポール・マッカートニー
- 出版社/メーカー: ユニバーサルミュージック
- 発売日: 2011/12/14
- メディア: CD
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MP3 ⇒A Hard Day's Night
1964年12月4日 ビートルズ・フォー・セール Beatles For Sale
MP3 ⇒Beatles For Sale
1965年8月6日 ヘルプ!
MP3 ⇒Help!
1965年12月3日 ラバー・ソウル
MP3 ⇒Rubber Soul
1966年8月5日 リボルバー Revolver
MP3 ⇒Revolver
1967年6月1日 サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band
- アーティスト: Beatles
- 出版社/メーカー: EMI UK
- 発売日: 2009/09/09
- メディア: CD
- 購入: 1人 クリック: 20回
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MP3 ⇒Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
1968年11月22日 ザ・ビートルズ (ホワイト・アルバム) The Beatles
MP3 ⇒The Beatles (The White Album)
1969年1月13日 イエロー・サブマリン Yellow Submarine
- アーティスト: ザ・ビートルズ
- 出版社/メーカー: EMIミュージックジャパン
- 発売日: 2009/09/09
- メディア: CD
- 購入: 1人 クリック: 8回
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MP3 ⇒Yellow Submarine
1969年9月26日 アビイ・ロード Abbey Road
MP3 ⇒Abbey Road
1970年5月8日 レット・イット・ビー Let It Be
MP3 ⇒Let It Be
ベストアルバム
ザ・ビートルズ 1962年~1966年(赤盤)
- アーティスト: ザ・ビートルズ
- 出版社/メーカー: EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
- 発売日: 2007/10/31
- メディア: CD
- クリック: 30回
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MP3 ⇒The Beatles 1962 - 1966 (The Red Album)
ザ・ビートルズ 1967年~1970年(青盤)
- アーティスト: THE BEATLES
- 出版社/メーカー: Capitol
- 発売日: 2010/10/18
- メディア: CD
- 購入: 2人 クリック: 32回
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MP3 ⇒The Beatles 1967 - 1970 (The Blue Album)
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