『マッドマックス』シリーズ4作をまとめです。4作それぞれ特徴を持ち1作ずつしっかり進化しています。第4作目にして最高傑作とも言われる『怒りのデス・ロード』、今このブラック&クロームエディションが上映されています。
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ブラック&クロームエディション感想
まず、この試みに感服いたします。色彩の重要性とはどれ程のものなのだろうか?
モノクロでも砂漠、大勢の人々、炎、カーアクション、画面一杯の表情。シッカリと脳裏に焼き付きます。
動画配信ですが、通常版(カラー版)を一度観たにもかかわらず、これ程引き込まれろのは映像に魅力があるということ。車の上でギターを弾く男もカラーよりも幻想的に思え受け入れやすかった。IMAXでも観たいと思う程。
このエディションを意識しながらの撮影だったのか気になりますが、多少は意識しないとここまできれいに仕上がらないでしょう。
ウォー・ボーイの白く塗られた肌といい、広大で綺麗な砂漠といい、見事な映像です。爆弾や銃撃の火花はクロム効果で優しく際立ちます。
カラー全盛の時代でモノクロの良さを再認識出来る内容です。
光の情報が絞られると音に敏感になったように思えました。
この目に優しい芸術作、意外といける気がします。ブラック&クロームエディション気に入りました。
動画
どうでしょうか。ブラック&クローム(金属)エディッション。綺麗だと思いませんか。他の作品も観てみたいと思ました。エイリアン系は面白そうです。
監督のジョージ・ミラーですが、医大生のころの作品が認められ映画業界に入ったことは有名です。ほぼ「マッド・マックス」中心に活動していて、作品一作一作の進歩を観ていくのもこのシリーズの楽しみ方です。
通常バージョンの記事はこちら
映画『マッドマック 怒りのデス・ロード』感想 Netflix配信 - キネマの館
シリーズ全作品をおさらいしておきます。
シリーズ
マッドマックス
公開:1979年、時間:1時間39分
監督:ジョージ・ミラー
主演:メル・ギブソン
舞台:近未来のオーストラリア
抗争:警官 vs ナイトライダー、トーカッター率いる暴走族
車両:特殊追跡車「V8インターセプター(ブラック・パーシュート・スペシャル)」
暴走族車両
解説:オーストラリアの広大な平原を舞台に警官と暴走族がバイク、改造車を走らせながら戦い合う。交通警官として取り締まりを行っていたマックスは、ある事故から暴走族の恨みを買ってしまい。家族が襲われ、復讐の化身になる。
暴走族の襲撃シーンは、身近なものとして捉えることが出来、スリル満点。
マッドマックス2/ザ・ロードウォリアー
公開:1981年、時間:1時間31分
監督:ジョージ・ミラー
主演:メル・ギブソン
舞台:世界大戦後の文明崩壊時代
抗争:マックス&石油精製所の住民 vs ヒューマンガス率いる暴走族
車両:特殊追跡車「V8インターセプター(ブラック・パーシュート・スペシャル)」
大型トレーラー
オートジャイロ(小型ヘリコプター)
暴走族車両
解説:世界大戦後文明が崩壊し人々は石油の奪い合いを行っていた。ヒューマンガス率いる暴走族も自分達の縄張りを走る車を襲撃し車の中のガソリンを奪っていた。そういう中石油の精製所を守る人達がいてマックスは石油を譲って貰おうと交渉する。しかし、その場所もヒューマンガスに目を付けられ、住民は早々に移動しなればいけなくなった。
トレーラーに群がる暴走族車両との抗争がこの作品の大きな見どころ。
マッドマックス/サンダードーム
公開:1985年、時間:1時間47分
監督:ジョージ・ミラー
主演:メル・ギブソン、助演:ティナ・ターナ
舞台:核戦争後の荒廃した世界
抗争:マックス&緑の園の子供たち vs ”バーター・タウン” アウンティ・エンティティ(ティナ・ターナー)
車両:機関車
小型飛行機
暴走族車両
解説:各戦争後の荒廃した世界。物が不足した時代で物々交換で中心にした街”バータータウン”が全盛をしていた。”バータータウン”で盗まれた車を探すため訪れたマックスは、首長アウンティ・エンティティからエネルギー源でもあるメタンガスの製造を牛耳るマスター・ブラスターという兄弟の抹殺を命じられる。サンダー・ドームという格闘場でブラスターに勝利したマックスはその正体を知って殺しには至らなかった。その行為は処罰にあたり、砂漠に追放された。砂漠で倒れていたマックスを救ったのは子供たちだけで成り立つ緑の園の女。彼らはマックスの警告も聞かず外の世界に夢を馳せ”バータータウン”へと向かった。
ソウル・シンガーのティナ・ターナーの出演が大きな話題となりました。
序盤の見どころはサンダードームでの格闘です。
今作品では、機関車が登場します。線路上を走る機関車に暴走族の車両が迫ります。西部劇で機関車を襲う荒くれ者を彷彿します。
マッドマックス 怒りのデス・ロード
公開:2015年、時間:2時間00分
監督:ジョージ・ミラー
主演:トム・ハーディ
舞台:核戦争後の荒廃した世界
抗争:マックス&フュリオサ・ジョ・バッサ大隊長 vs イモータン・ジョーとその信者
車両:トレーラー
特殊追跡車「V8インターセプター(ブラック・パーシュート・スペシャル)」
暴走族車両
解説:水を支配するイモータン・ジョーは戦闘部隊ウォーボーイを率い世の中までも支配していた。ガソリン輸送を任されたフュリオサ・ジョ・バッサ大隊長は、ジョーの妻5人を連れてシタデル砦から逃れ、自分の生まれ故郷の”緑の地”に向かった。囚われの身となっていたマックスは輸血袋として追跡車に搭載されフュリオサたちの石油トレーラーの後を追う。砂嵐に襲われ車が大破したマックスはフュリオサに接し、共に逃走することとなった。
とても芸術性の高い映像となっています。
マックス役は、トム・ハーディ。「マッド・マックス」=メル・ギブソンではないことが証明されました。新たなマックス像も全く遜色はない。
暴走族軍団の衣装は相変わらず奇抜な衣装。