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映画 いくつもの感動と出会い

映画『父と暮せば』感想 被爆後の広島を舞台にした父娘愛の作品 ※ネタバレあり

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宮沢りえ主演の『父と暮せば』を観ました。反戦をテーマとした黒木和雄監督の作品です。

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作品情報

公開:2004年

時間:1時間39分

監督:黒木和雄

原作:上ひさし

配役

 福吉美津江:宮沢りえ
 福吉竹造:原田芳雄
 木下正:浅野忠信

 

感想

井上ひさしによる同名の戯曲が元になっているということで、まさに舞台を映像にしたという感じです。出演者も宮沢りえ、原田芳雄、浅野忠信の3名で、ほとんどが宮沢りえと原田芳雄が演じる広島の原爆被害者の父娘の会話です。宮沢りえ、原田芳雄ともに東京出身者ですが広島弁で演じています。

ストーリーは、原爆で父を失った美津江の前に亡き父竹造が亡霊として現れ娘の幸せを願っての早く連れ添いを作れと忠告をするもの。浅野忠信演じる木下は大学の助手で美津江は彼に恋心を寄せている。それを知って竹造は一緒になることを願っている。

映画監督の黒木和雄は、反戦をテーマにした戦争レクイエム三部作を世に送り出していて今作品はその1つ。自分が生き残ったことに罪悪感を感じている娘と戦争のことは早く忘れて家庭を持って幸せになって欲しいという父の会話が全編を通して繰り広げられます。

娘美津江が何故恋に踏み切れないのか?亡くなった人のことへの想い、父を助けなかった罪の意識。単純に「生きていた、助かった」ではなくもっともっと複雑な想いがそこに描かれています。

父親役の原田芳雄は包容力のある父親像を見事に演じており娘にも愛される存在であったことが分かります。娘役の宮沢りえは親の言うことをしっかり聞くいい娘をしっかり演じています。宮沢りえのハマり役だと思います。

戦争がもたらす本当の悲劇とは、それによって切り裂かれた多くの絆なんだと改めて考えさせられました。最近”戦争”が安易に発言されつつありますが、日本人はそれに同調してはいけない立場なんだということを強く感じました。

 

黒木和雄 戦争レクイエム三部作

  • 『TOMORROW 明日』
  • 『美しい夏キリシマ』
  • 『父と暮せば』

予告動画

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