新海誠監督の『彼女と彼女の猫 - Everything Flows-』をNetflixで観ました。Netflixでは新海作品が観れるようになっていました。
(C)Makoto Shinkai/CWF・彼女と彼女の猫EF 製作委員会
作品情報
公開:2016年
時間:28分(4つのセクションから構成)
監督:坂本一也
原作:新海誠
解説
ひとりの女性と、彼女を見守る飼い猫の日々をつづった。2016年3月にTOKYO MX「ウルトラスーパーアニメタイム」で放送された全4話に新規カットを加えて一本化した「完全版」
(C)Makoto Shinkai/CWF・彼女と彼女の猫EF 製作委員会
感想
輪廻転生がテーマになっていて、人間より寿命が短い猫目線で描かれていてとても受け入れやすかったです。
今作品は新海誠が原作で、監督は坂本一也です。それ程、新海作品を知っている訳ではないですが、描画や全体的な雰囲気は『君の名は。』や『言の葉の庭』とは異なっていました。まったり感があって良かったです。
新海誠作品は『君の名は。』と『言の葉の庭』を観ていますが、いくつか共通な部分がありました。
まず、雨がです。『言の葉の庭』も雨にまつわる話ですし、この『彼女と彼女の猫』も出会いは雨の日にしています。
雨を取り上げるのはどういう意味があるのかなと考えてみると、「普段より不自由になる」という点。
晴れの日だとと外で何をしようかいろいろと思い浮かべますが、雨の日だと制約があるので物思いに耽けったり時間を弄ぶことが多くなる。だから雨の日を舞台にすると出会いに気持ちが集まりやすい。
こんなところなんだと思います。意識したことはありませんが、実生活でも雨の日は始めての人と話しやすくなる傾向はあるのかもしれません。
話は雨の方にいってしまいましたが、テーマである輪廻転生についてですが興味深い考えですね。
子供の頃、「亡くなった人は何処にいるの?」の答えに「お星様になる」とか言っていました。
魂は宇宙に行ってしまうのです。そして新たな生命の誕生の瞬間に肉体に入り込みます。
とかいうやつです。
『君の名は。』も赤い糸で結ばれている関係をあのような時空を超えた体験から来ているものと表現していましたが、そういう定められた関係というものはあるのかもしれません。
今作品は猫を登場させることでわかりやすくしています。
思考と感情と魂を分けて考えると、なんとなく理解は出来きます。
猫は人間の言葉はわかりません。登場する猫のダルは思います。
「僕に彼女の言葉はわからない。でも考えていることはわかる」
と、
言葉を思考では理解出来ないけど、感情は伝わっている。
そして、冒頭
「どこか遠い知らない場所で僕は彼女をさがしていた。僕が彼女を探しているのは彼女が僕を探しているからだ」
出会う前からお互いに探しあっていた。コミュニケーションが発生する前にお互いに引き付け合うものがあると。こちらは魂の関係
人生の活動の多くは、その決められた魂の関係を探しているだけなのかもしれません。
たまには、こういう世界を想うのもいいものです。
Netflixで観れる新海作品