アニメ映画『聲の形』を観てきました。休みということもあり母娘連れが多かったです。ラブストーリーを柱とした奥の深い物語でした。
(C)大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会
作品情報
公開:2016年
時間:2時間9分
監督
キャラクター
- 石田将也・・・ワルガキで友人も多かったが事件以来孤独なる
- 西宮 硝子・・・耳に障害を持ち、その分厳しく育てられる
- 西宮 結弦・・・硝子の妹。いつも付き添って硝子の面倒をみている
- 永束友宏・・・将也に助けられたことをキッカケに将也と親しくなる
- 上野直花・・・事件が発生する前まで将也と仲良くしていた
- 佐原みよこ・・・硝子に手話を習い親しくなろうとした
- 川井みき・・・将也と小学校と高校も同じクラス。いつもいい子
- 真柴智・・・将也と高校で同じクラスで将也に興味を持つ
公式サイト
あらすじ
小学生6年のワルガキ石田将也のクラスに、耳に障害を持つ少女・西宮硝子が転校して来た。将也は西宮に好奇心を抱き、その気持ちとは裏腹なイジメという行動を取ってしまう。硝子の補聴器を何度もイタズラした将也の行動は大きな問題となり、周囲は将也から距離を置くようになる。それから5年。心を閉ざして生きてきた将也は、別の高校へ通う硝子のもとを訪れ、自分の硝子に対する想いを模索し始める。
感想
障害を持つ人あ登場している作品は、少し難しく考えてしまうのですが、
「差別」-「イジメ」-「別れ」-「再開」-「深まり」
でもの物語が進んでいきました。
映像は少し淡い光がかかったようなで和やかな感じがしました。女の子がちょっとかわいすぎな感じもしましたが、こんなものなのかなー。
高校時代の友人永束のキャラクターが楽しくていい感じで明るいアクセントになっていました。彼の存在がなかったら非常に暗い作品になっていたとお思います。将也が高校時代に入ってから、彼の興味のない人は顔にバッテンが貼られているます。アニメならではのユニークな表現でだと思いました。
硝子は、母親の厳しい教育の影響から自立心が強い性格に育ったようです。人に甘えないで全て自分で解決しようという性格。将也も同じように自分で背負い込みタイプ。イジメが問題になる前は友達も多かったことから人望があります。
硝子は声が出せないので自分の思い伝えられない。将也は声は出せても伝えられない。硝子は、「好き」という思いを一番伝わりにくい声という手段で伝えようとし、将也は自分が硝子のことを好きであることすらわかっていない。なんとももどかしい関係です。結局、硝子の自殺によって始めてお互い気持ちを理解します。心の奥にあるものなので深い想いですね。
それぞれが大人に近づき自身の弱さに気付き変わらないといけない感じ始めます。硝子も変わらないといけない事があり、嫌いだった上野にそこを指摘されてしまします。「人に迷惑かけず、人と同じようにしていかないといけない」という強い気持ちが、いつの間にか自分以外の人の心が目に入らなくなっていたのです。対等に接せられたところではないでしょうか。
「聲の形」の「聲」は心の声のことと解釈しました。会話であったり手話であったり行動であったりと手段はどうであれ、心の声を伝えることは難しく、そして大切なことだと。耳が聞こえていても、心の声で会話しなければ意味がないとことだと教えてくれた気がします。
心の芯からの聲は誰の心にも響くもので、終盤は観ている者にもその響きが伝わってきて感動します。最後周囲の人のバッテンが剥がれ落ちてくれてスッキリ終わり迎えられました。マンガを読んでいなくても楽しめました。『君の名は』と比較して対象の年齢層は低めあのかな。
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同じく2016年の大ヒットアニメ作品です。
聴覚障害者で話題になった作品です。