映画『宇宙戦争』を観ました。人類が地球で生活する以前から地中に産められていたエイリアンの乗り物。エイリアンは人類を餌にし、次々と命を奪っていく。スティーブン・スピルバーグ監督のSFサスペンス作品。
TM & (C)2005 Dreamworks L.L.C. (C)2005 Paramount Pictures.
(C)2005 United International Pictures.
作品情報
公開:2005年
時間:1時間55分
監督
主なキャスト
あらすじ
湾岸地帯で働く平凡な労働者レイが、別れた妻との間にもうけた子供たちと面会するその日、突如現れた“何者か”が容赦なく町を破壊していく。レイは子供たちとともに生きるために町を逃げ出すが……。
感想
人類が地球で生活する以前からこの星を観察し続けたエイリアンが人類を養分とするとても怖い話です。絶望的な状態で人類はなすすべがありません。軍隊の攻撃も効果を示さず瞬く間に人々が捕らえられていきます。この映画の感想にスピルバーグが「ゴジラ」映画を作ったとありました。確かにスピルバーグは「ゴジラ」に影響されているので同じようなテーマの映画を作ってみたいと思っていたかもしれません。
作品では、エイリアンを前に人類が全くの無力の状態になってしまします。子供を守るレイ(トム・クルーズ)は、それでも諦めずに反撃を試みます。一矢を報いることは出来るのですが絶望的な状況は変わりません。通常ならばヒーローが地球を救うのですがこの映画は期待を裏切ります。スパースターのトム・クルーズを起用しながら見事に期待を裏切ってくれます。普通の子供を愛するお父さんなのです。人類を救うのは地球上のウィルスでした。
自分たちの生まれた環境が自分達を守ってくれるという、あっけない幕切れなんですが深くもあります。環境がいかに大切なものかを見つめ直さないといけないというふうに捉えることも出来ます。
子役のダコタ・ファニングは、神経質な少女レイチェルを見事も演じています。彼女の目の動きはこの映画の演出のメインになっています。大人が子供に知られたくないと演じれば演じるほどその恐怖が大きなものとなっていきます。未曽有の恐怖に直面した時の人間を上手く描いています。
エイリアン側のロボットがレイたちが隠れている地下室を覗くところはいかにもスピルバーズ作品というシーンです。
最後は何とかエイリアンがいなくなって人類は助かるのですが、人類の力ではなく自然の力でというところが恐怖を残した結果になっています。邦題の「宇宙戦争」は、ちょっと内容と合っていない感じです。
スパーヒーロー出現で人類が救われるパターンに飽きた人にはお勧めの作品です。