ミステリー映画『シャッター・アイランド』をNetflixで観ました。レオナルド・ディカプリオの眉間のシワは、この映画でさらに深くなったような気がします。
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作品情報
・公開:2010年
・時間:2時間18分
・監督
・主なキャスト
監督が名匠ということもあり、有名俳優を揃っています。ディカプリオはスコセッシ監督作品では4作品目です。
あらすじ
1954年、連邦保安官テディ・ダニエルズ(レオナルド・ディカプリオ)とチャック・オール(マーク・ラファロ)ら捜査部隊は、ボストンハーバーの孤島(シャッターアイランド)にあるアッシュクリフ精神病院を訪れる。この島でレイチェル・ソランドという1人の女性が、"The law of 4; who is 67?" という謎のメッセージを残して行方不明となった。強制収容されている精神異常犯罪者たちの取り調べを進める中、その病院で行われていたマインドコントロールの事実が明らかとなる。
感想
主人公の幻想と病院側の演出が入り混じっているので何が真実かよくわからなくなる映画です。ディカプリオが演じている主人公は、エドワード・ダニエルズ(テディ)か、それともアンドリュー・レディスなのかをネットで検索するとたくさんの人が探っています。結局は私も確信には辿り着きませんでした。
こういう謎かけの映画はたくさんありますが、今までで一番スッキリしない作品です。作品中の気になったシーンを挙げてみます。
船での会話
連邦保安官のテディとチャックが初めて会うシーンが船上なんですが、ふつうは船に乗る前に面識を合わせるものなのに、テディが船酔いしてトイレから出てきた時に初めての会話をしている。
崖の上での会話
テディはチャックの出身のシアトルを船上でポートランドと間違えます。それを崖の上でも同じようにシアトルと間違えます。チャックを疑っているのか?
話相手
テディの話相手の手の動きや手に持っている物が、第三者目線とテディ目線では異なっている。最初の夢では、妻が酒の瓶を持って現れるが瓶が消えている。次は、患者ミセス・カーンズの尋問シーンでは、水を飲んでいないのにコップが空になっている。しかし、違う角度からのシーンでは水が入っている。最後にジョージ・ノイスと鉄格子越しの会話ではノイスの右手の位置が変わる。
主人公の額の絆創膏
これが一番の謎です。映画終盤にシャワーを浴びてから絆創膏が取れんですが、手術あとのように見えます。乱闘で負った怪我には見えない。
主人公の来院
2年前、アンドリューは何のために病院に来たのか?アルコール中毒、妻の殺害が考えられますが、子供を殺して死を望む妻の殺害でこの病院に来る事になるのか?
主人公の記憶
もしテディが2年前に病院に来ていたのなら、その2年間の記憶は消えてしまうのだろうか?その割には、病院のことを覚えている。
このうように不思議に思うシーンはいくつかあります。謎は残るのですが、私は映画の終盤での説明が真実だと思います。
主人公アンドリュー・レディスは、2年前に妻殺害で殺人犯として捕まり、アルコール依存症と妄想癖で精神病患者としてアッシュクリフ病院に送られた。彼の治療方法は彼の妄想の世界を現実化し妄想の矛盾を彼自身に認識させるものである。映画で描かれているのは妄想を現実化する治療の最後の時のもので、自分の意識の異常を自覚した彼は外科的治療を受け入れることになる。
映画のシーンも現実のものと彼が見ている世界が入り混じっていてどれが現実なのか区別しづらいところが有るのですが、夢・回想シーン以外は病院の演出がほとんどだと思っているのですが、話相手の謎とかは「???」です。観客の意識を混乱させるような仕掛けなのかもしれません。
邦画ならば原作を読めば少しは理解も深まるのかもしれませんが、英語ですから深入り出来ません。
謎多き映画でしたが、2つの大きな組織的暴力の歴史が登場します。
この歴史の事実を知ることが出来たことがこの映画を観た価値だったように感じています。
ミステリーサスペンス好きな方にお勧めです。
予告編
エンディング曲良かったです
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