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映画『パトリオット』感想 『インデペンデンス・デイ』監督ローランド・エメリッヒ作品 ※ネタバレあり

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 『インデペンデンス・デイ』のローランド・エメリッヒ監督の大破壊映画をいくつか紹介してきましたが、SFXを使用しないでアメリカの独立戦争を舞台にした作品がありました。7人の子供を持つ父親が戦争で愛する息子を亡くし悲しみと怒りの中、最後まで戦い抜くというたいへんドラマです。

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作品情報

・公開:2000年

・時間:2時間24分

・監督

eiga.com

・主なキャスト

 あらすじ

1763年、フレンチ・インディアン戦争が終結。有能かつ残虐な戦場の勇士だったベンジャミンは、7人の子供の父親となった今、亡き妻の願い通り暴力とは無縁の平穏な生活を送っていた。やがて独立戦争が始まり、イギリス軍がアメリカに侵入。ベンジャミンはかつて同志だったイギリス軍との戦いに乗り気ではなく、愛国心に燃える長男ガブリエルの参戦に苦い顔を見せる。しかし、家族にも戦火が迫り、イギリス将校タビントンに次男を殺された時、彼は再び銃を取ることを決意する。

引用:パトリオット : 作品情報 - 映画.com 

感想

「パトリオット」=「愛国心」です。アメリカがイギリスから独立を求めた独立戦争が舞台となっています。

主人公ベンジャミンは、当初独立戦争には反対で独立を議会で勝ち取ろうと考えていました。それは、彼には7人の子供がいて家族を守らなければいけないということと前の戦争での多くに人を殺害してしまったという暗い過去があったからでした。しかし、彼に長男ガブリエルが父の忠告を無視し、強い正義感から参戦に志願してしまいます。しかし、このガブリエルの行動がベンジャミン家族を戦争も巻き込んでいくことになります。イギリス兵の非道な行動で次男を失ったベンジャミンは復讐心に燃え参戦を決意します。

このベンジャミン、いざ戦いとなったらメチャクチャ強くイギリス兵20人を片づけてしまうほどの正真正銘に戦士です。ベンジャミン演じるメル・ギブソンのアクションと演技は素晴らしいものです。また父親としての深い愛情も上手く演じています。「マッドマック」が彼の代表作ですが、ぜひこの「パトリオット」も知ってもらいたいです。

映画はアメリカが勝利し自由で明るい未来を手に入れたところで終わりますが、ベンジャミンは最愛の子供2人、またベンジャミンの呼びかけで参戦した民兵とその家族、多くの人の命が亡くなっているという事実は消えません。ベンジャミンが初めに戦争に反対した判断は本当は正しいものだと思います。しかし、子供たちの若さはそんのことよりも自分の勇気を証明したいのです。正義の為に手を上げるか、それとも手を上げずに傍観するかという選択を突き付けられると正義感が強く勇気ある者は手を上げます。そのように若い人の正義感が戦争への参加と結びついていることは良くないことだと感じますが、長い歴史を観ても人類の宿命のように繰り返されています。戦争というものに対していろいろ考えさせられたいい映画です。

「ローランド・エメリッヒ監督、こんなヒューマンドラマを作っていたんだー」というのと「メル・ギブソンカッコいいなー」、「ジョエリー・リチャードソン綺麗だなー」「戦争は良くないなー」と感じた映画でした。残虐なシーンはありますがお勧めの作品です。

 

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