映画『グランド・フィナーレ』を渋谷のBunkamura 「ル・シネマ」で観てきました。数々の賞を授賞している作品で随分期待が高まります。
ネタバレを抑えて記載します。
(C)2015 INDIGO FILM, BARBARY FILMS, PATHE PRODUCTION, FRANCE 2 CINEMA, NUMBER 9 FILMS, C - FILMS, FILM4
あらすじ
舞台はセレブが集うスイスの豪華ホテル。引退した音楽家フレッド(マイケル・ケイン)はイギリス女王からの演奏の依頼を断る。ホテルで映画の撮影をしている古くからの友人ミック(ハーベイ・カイテル)、夫に別れ話を告げられた娘レナ(レイチェル・ワイズ)らとともに過ごすうちに気持ちに変化が起こってくる。
作品情報
- 公開:2015年
- 時間:1時間59分
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監督
感想
原題は「youth」です。邦題とかけ離れているような気がします。原題を意識して観た方が楽しめます。『グランド・フィナーレ』にした方が日本では受け入れられると思ったのでしょうか?「youth」だと男目線が丸出しなので変更したのかもしれません。ご年配のカップルで来られている方が多かったので女性の方はどう思ったのでしょう。原題は出来るだけ変えない方がいいと思いますね。
因みにアメリカ版のポスターはこれです。
映像は非常に綺麗です。豪華で洗練されたホテル、ホテル周辺の素晴らしい景色を見事に描きだしています。まるで一流写真家のスライドショウのようです。
全編を通して老若男女の裸体がところどころ登場します。いやらしい感じではなく美しいヌードです。映画を観ている人も自然と若い肉体に美を感じるんではないでしょうか。年をとれば若さを求め、それが活力の源にもなることをコミカルに描いています。
自身の映画に友人の熟年女優を起用しようとするミック。素直に若さを受け入れていれば結末は違っていたのかもしれません。
映画ラストのオペラ「シンプル・ソング#3」は素晴らしいです。フレッドの苦悩など吹き飛ぶように音楽が演奏されていきます。フレッドの人生は音楽に魅了された人生で自身そのことを再認識したのではないでしょうか。
「シンプル・ソング #3」は韓国のオペラ歌手 Sumi Jo さんが歌っています。
Simple Song #3 Youth La giovinezza - YouTube
※映画をご覧になる方は今聞かない方がいいです。
原題タイトルの「Youth」(若さ)と意識して観ることをお勧めします。