先日、新宿シネマカリテで『孤独のススメ』を観た時に、予告編の『noma ノーマ、世界を変える料理』を観て、ゴールデンウィークの映画はこれだと決めました。本日早速観てきました。
by DOCUMENTREE FILMS LTD.
簡単な説明
世界ドベストレストラン50で4度1位を獲得したデンマークのレストラン「noma」のキュメンタリー映画。
食の革命家シェフ レネ・レゼピ(noma創業者・料理長)の仕事での苦悩・喜び、家族への思い、社会への反感などを描いた作品です。映画の中で出てくる料理の数々、皿の上に飾られた食材はまさに芸術品。
気持ちのいいドキュメンタリー映画
ドキュメンタリー映画といえば、社会問題や主人公レネの苦悩を描いたものが多いがこの作品は成功の映画です。料理長のレネの積極的な姿勢が全面に出ていてスタッフを強引に引っ張っていく。「止まらない特急列車。乗車する時は助走をつけないと乗れない」というセリフがすべてを表しています。
世界ベストレストラン50(The World's 50 Best Restaurants)
ノーマは、世界ベストレストラン50で4度1位を獲得しています。
2010年、2011年、2012年の3年連続と2014年です。
2013年は、ノロウィルス感染をだしてしまい。2位になってしまします。2014年の授賞式に向かう時のセリフで「レストランに順位はない。800色の色があって今年の1位は黄色ですと言っているようなもの」というのがあります。さすが革命シェフです。冷静にマスコミというものを観ています。
地産地消
ノーマは、基本デンマーク産ののもを出します。高級食材であるキャビアなどは扱いません。
ノーマには10項目のマニフェストが存在します。
- 北欧という地域を思い起させる、純粋さ、新鮮さ、シンプルさ、道徳を表現する
- 食に、季節の移り変わりを反映させる
- 北欧の素晴らしい気候、地形、水が生み出した個性ある食材をベースに料理する
- おいしさに、健康で幸せに生きるための現代の知識を結び付ける
- 北欧の食材と多様な生産者をプロモートして、その背景にある文化的知識を広める
- 動物の繁栄と、海、農地、大地における健全な生産をプロモートする
- 伝統的な北欧食材の新しい利用価値を発展させる
- 外国の影響をよい形で取り入れ、北欧の料理法と食文化に刺激を与える
- 自給自足されてきたローカルな食材を、高品質な地方産品に結び付ける
- 消費の代表、料理人、農業、漁業。食品工業、小売り、卸売り、研究者、教師、政治家、このプロジェクトの専門家が共同し、北欧の国々に利益とメリットを生みだす
「地産地消」は、ローカルな経済活動を指す言葉として使われていますが、6~10に当てはまると思います。1~5は、よりレベルの高い地域との密着を感じさせます。
「身土不二」に近いですね。
映画の中で出てくる数々の料理
映画の中では数々の料理が出てきます。まず飾りつけがキレイです。素材の存在を消していないです。(蟻付きのアイスは、ちょっと)
日本料理
2013年「和食」が無形文化遺産に登録されました。この映画を観ているとノーマのスタッフが日本料理に勉強をしたのかと思えるほど思想が似ていました。先ほどのマニフェストの「北欧」を「日本」に当てはめても全然おかしくありません。
盛り付けに関しては確かに斬新ではありますが、日本料理も季節を感じさせる盛り付けはします。
今、日本では中華、イタリア、韓国、アメリカなどいろいろな国の料理が楽しめます。
でも、日本料理で季節感、地域感、健康、あと人情も感じることが出来るのではないだろうか?
デンマークのレストランの映画を観て何故が日本料理に思いを馳せることになりました。
レネ・レゼピ
映画ではレネ・レゼピの人物像にせまっています。彼の父はイスラム系移民で不当な差別を受けたりもした。そのためか反骨心が強く既存の常識を打ち破るほどのエネルギーが溢れています。
その一方、家族を大切にし娘との和やかなコミニケーションも描かれています。
家族・職場・地域、自分に近いものから大切にする地に足を付けた生き方なのです。
エンディング曲
映画のエンディング曲です。
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進化するレストランNOMA(ノーマ)―日記、レシピ、スナップ写真
- 作者: レネ・レゼピ,清宮真理,平林祥,小松伸子,武部好子,春田麗華
- 出版社/メーカー: ファイドン
- 発売日: 2015/02
- メディア: 大型本
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