映画『ジェイソン・ボーン』をIMAXで観てきました。
(C)Universal Pictures
作品情報
公開:2106年
時間:2時間3分
監督
主なキャスト
・前作からのキャスト
・新キャスト
今作品はトミー・リー・ジョーンズとバンサン・カッセルがキャスティングされています。バンサン・カッセルは登場の瞬間でこいつはヤバいと感じました。アリシア・ビカンダーは今までにいない可愛いタイプのヒロイン役です。
ジェイソン・ボーン(マット・デイモン)
ロバート・デューイ(トミー・リー・ジョーンズ)
ヘザー・リー(アリシア・ビカンダー)
作戦員(バンサン・カッセル)
ニッキー・パーソンズ(ジュリア・スタイルズ)
アーロン・カルーア(リズ・アーメッド)
クレイグ・ジェニファーズ(アトー・エッサンドー)
エドウィン・ラッセル(スコット・シェパード)
マルコム・スミス(ビル・キャンプ)
クリスチャン・ディソルト(ビツェンツ・キーファー)
バウマン(スティーブン・クンケン)
あらすじ
物語は、3作目『ボーン・アルティメイタム』で記憶が戻り研修所の屋上から川に飛び込み姿をけしてから数年後、ボーンは闇ファイターとして孤独に暮していた。そんなある日、元CIA職員のニッキーが突然ボーンの元に現れ、ボーンがトレッドストーンに加入する前からCIAはボーンを監視いたという信じられない事実を聞かされる。
CIA側はニッキーがその情報をサーバーからハッキングしているところをキャッチし、ニッキーとボーンを殺すことを命じる。作戦員に狙撃され命を落とすニッキーからその情報の手がかりを受け取ったボーンは、自分がトレッドストーンに入る前にCIAに監視されていたこと、父が命を落としたテロ事件もCIAが監視していたことを知り、再びCIAの闇に向かって動き始める。
感想
素直に面白かったです。
まず闇ファイトを行うボーンの背中の銃弾の痕が映されます。1作目『ボーン・アイデンティティ』のウォンボシ暗殺時に撃たれた傷です。「ボーン・シリーズ」ファンとしては、ワクワクするところです。マット・デイモンの鍛えられた肉体も見事でした。また無駄のないシャープな動きも良かったです。無駄のない動きはボーンの最大の魅力です。
出てくるシーンなど観ているとバイクで狭い路地を走るシーン、人混みを利用して捜査から逃れるシーン、車のアクションシーンがあり3作目『ボーン・アルティメイタム』に近い構成になっているなと感じました。当然前より大げさと思わせるくらいのグレードアップはなされています。特にラスベガスでのカー・アクションは場面切り替えも表情、前方、サイドミラーと小刻みで固唾を飲んで見いってしましました。後になって振り返ると大袈裟過ぎたんじゃないかなってところはありました。地味にやるのが「ボーン・シリーズ」の良さでもありますから
人混みを利用して捜査から逃れるシーンは「ボーン・シリーズ」ではお馴染みのシーンなのですが今までと同じでテンポのある音でスリルを盛り上げます。あの早歩きはマッド・デイモンの真骨頂ですね。
作戦員(今作品の訳では工作員ではなく。作戦員でした)で登場したバンサン・カッセルですが、ボーンに相当の恨みを持っている役柄です。存在感のあるいい俳優さんだと思いました。最後の格闘シーンで彼に勝つボーンは不死身だと思いました。
CIA捜査官リー役を務めたアリシア・ビカンダーですが、顔が童顔で可愛い感じです。ボーン側に付いてなんとCIA長官を殺してしまうのですが、顔に似合わず腹黒い役柄です。彼女は次回作のキーパーソンになりそうです。
後、CIAとIT業界の闇の関係も盛り込まれていました。スノーデン氏によって米大手IT企業はCIAに情報を提供しているということがリークされまましたが、「アイアンハンド」とうい新たなプロジェクトは、世界的な拡大をみせるSNS「ディープドリーム」を利用して世界を監視するというものです。スノーデンの名も何度か出てきていました。
「ディープドリーム」の創業者のアローンという名前で、アーロン・スワーツ - Wikipediaを連想しました。CIAとIT業界の闇に関係、7月に公開された「シチズン・フォー」というスノーデン氏のドキュメンタリーも観ていたこともあり、余計に好奇心が刺激されました。
IMAXについて
IMAX効果は十分ありました。派手になった分大きな映像と音は効果抜群です。また、この作品は音による効果でスリルを高めるのでそこも満足のポイントです。IMAXで観ることをお勧めします。今回は中段から少し上の方を選びましたが、そこがベストの場所です。やはりIMAXはいいですね。
最後に
劇場では本当に楽しめました。相変わらず登場する数少ない女性がボーン側に付いてしまうところは変わりません。
ただこうやって振り返ってみるといくつか「ボーン・シリーズ」らしからぬところに気付きます。
・作戦員は存在感がありすぎた。たとえボーンに個人的な恨みがあったとしてもCIAの犬である以上は存在感はない方がいい。
・アクションが派手になりすぎていた。派手なアクションは観ていて刺激があり楽しめますが、「ボーン・シリーズ」は地味であっていて欲しい。
・ジェイソン・ボーンが強くなりしすぎている。確かに強いのはわかりますが、あれだけ素手で殴り合ってその回復力はないだろう、あれだけクビ絞められたらもう無理だろう、というところがありました。ちょっとやりすぎ。
ヒットシリーズにありがちな「まずは売れる路線で」に入ってしまったような気がします。製作費も上がっていますから仕方のないことかもしれませんが「ボーンシリーズ」ファンとしては少し残念ではあります。ただその分IMAX効果はあったと思います。ボーンがトレッドストーンに志願するところは、まだ明かされていなかったので次回はあると思っています。
昨日TVでマット・デイモンが1年の休暇をとるというのが流れていました。今年は『オデッセイ』、『ジェイソン・ボーン』と本当に楽しませてくれました。ゆっくりお休んで、また素晴らしい演技を魅せて下さい。