キネマの館(ヤカタ)

映画 いくつもの感動と出会い

映画『たそがれ清兵衛』感想 真田広之の殺陣がゾクゾクするほど美しい ※ネタバレあり

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 『たそがれ清兵衛』をNetflixで観ました。真田広之の殺陣に感動いたしました。

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作品情報

公開:2002年

時間:2時間9分

監督

主なキャスト

井口清兵衛:真田広之

井口以登:橋口恵莉奈

井口藤左衛門:丹波哲郎

晩年の以登:岸惠子

飯沼朋江:宮沢りえ

飯沼倫之丞:吹越満

甲田豊太郎:大杉漣

余吾善右衛門:田中泯

久坂長兵衛:小林稔侍

寺内権兵衛:中村梅雀

 

あらすじ

幕末、庄内・海坂藩の下級藩士・井口清兵衛は、妻に先立たれた後、幼いふたりの娘と年老いた母の世話、そして借金返済の内職の為に、御蔵役の勤めを終えるとすぐに帰宅することから、仲間から”たそがれ清兵衛“とあだ名されていた。ある日、かつて想いを寄せていた幼なじみで、酒乱の夫・甲田に離縁された朋江の危難を救ったことから、剣の腕が立つことを知られた彼は、藩命により上意討ちの手に選ばれてしまう。秘めていた想いを朋江に打ち明け、一刀流の剣客・余吾の屋敷を訪れた清兵衛は、壮絶な戦いの末に余吾を倒す。その後、朋江と再婚した清兵衛。だが仕合わせも束の間、彼は戊辰戦争で命を落とすのだった。...

たそがれ清兵衛 : 作品情報 - 映画.com

感想

宮沢りえの出演作品を順に観ているのですが、追っていた宮沢りえよりも真田広之の殺陣のカッコ良さに目が奪われてしましました。

真田演じる井口清兵衛は、有名な師匠の元で磨いた小太刀の腕前はなかなかのものだったが、そんなことを微塵も感じさせない目立たねおとなしい生活を送っています。

作中、甲田豊太郎と余吾善右衛門の2人の相手と対戦する場面があるのですが、真田広之の殺陣に唸ってしまいます。小太刀というのは体捌きがちゃんとしていないとカッコ悪く見えてしまうのですが、さすがJAC(ジャパンアクションクラブ)で鍛えられただけあって一見の価値はあります。特に余吾善右衛門との殺陣で見せた構えはが、胸の張り具合、重心の掛け方、フェイントが最高にいいです。田中泯の体捌きもスムーズで、力強さや迫力というのではなく無駄のない動きで緊迫感を感じさせます。真田広之はアクション以外でも活躍の場を増やしていますが、これ程の殺陣ができるのならもっと時代ものをやって欲しいと思います。

宮沢りえに関してはそれなりの育ちの良さがあって出戻りの女性を演じているのですが、彼女に合っていました。『オリオン座からの招待状』どうも裕福ではないが品がいいという役柄が合っているようです。 

作風は山田洋二作品らしく感動の山場はしっかりしているのですが「たそがれ清兵衛」らしく簡素な流れにしています。その簡素が人生の時の流れを感じさせてくれて余韻で感動を増幅させます。 

たそがれ清兵衛の時間を有効に活用し友情を大切にする生き方は、景気回復もそれほど見込めないこれからの日本で主流になる生き方であるように思えます。

娘以登の回想にあったように、出世という面では恵まれていなかった清兵衛ですが愛する人と幸せな家庭を持てたことが一番の幸せだったのだと...

こういう作品を観ると邦画っていいなーと思います。いい作品を観れて良かったです。お勧めです。

 

 エンディングの井上陽水の「決められたリズム」という曲も締めにふさわしいとてもいい曲です。

決められたリズム

決められたリズム

  • 井上陽水
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

予告動画

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