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映画『ゼロの未来』感想 近未来のコンピューター社会を哲学的に描いた作品 ※ネタバレあり

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映画『ゼロの未来』の感想です。ちょっと哲学的で考えさせられるところはありましたがコンピューター社会を見つめ直すいい作品です。

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(C)2013 ASIA & EUROPE PRODUCTIONS S.A. ALL RIGHTS RESERVED.

作品情報

公開:2015年

時間:1時間47分

監督

主なキャスト

コーエン・レス (クリストフ・ヴァルツ)
ベインズリー (メラニー・ティエリー)
ジョビー - デヴィッド・シューリス)
ボブ(ルーカス・ヘッジズ)
マネージメント(マット・デイモン)

あらすじ

コンピューターに支配された近未来を舞台に、謎めいた数式を解くため教会にこもって生きる孤独な天才技師の人生が、ある女性との出会いから変化していく様を描いた。世間になじめない天才コンピューター技師のコーエンは、「ゼロの定理」という謎めいた数式を解くことを義務付けられ、ひとり教会にこもって定理の解明を続ける。ある日、パーティに連れていたれたコーエンは、そこで魅力的な女性ベインスリーと出会う。自分と同じく天才と呼ばれるボブとの交流やベインスリーとの恋を通じて、コーエンは生きる意味を知っていくが……。

ゼロの未来 : 作品情報 - 映画.com

 

感想 

哲学的な作品です。

主人公コーエンは、この世は最終的にブラックホールに行きつくということでマンコム社のマネージャーからゼロの定理というものを46時中コンピューターで解析させられています。コンピューターの仕事をしている人が観ると自身と重なる部分があるかもしれません。兎にディスプレイに張り付いて生活しています。

舞台は近未来。画面に出てくるアイテムや建物もアンティークなものがありSFとしてはが現代的で馴染みやすく感じました。

印象に残った未来技術は、今年から流行り出しているVR(仮想現実)の進化系、VRスーツというもので、遠隔接触で恋愛ゲームを行います。近い将来似たようなものが開発されそうです。またコーエンの作業はエンティティ解析というもので画面上に式が書かれたブロックが浮かびあがりパズルのようにはめ込むというものです。文字は打たないでまるでテレビゲームをしているような感じです。

ここで、天才プログラマー、コーエン・レスの人物像を紹介しておきます。

・バツイチ

・酒・ドラック・セックスにハマった過去がある

・以前修道会が入っていた建物に住んでいる

・希望を与えてくれた電話を待ち続けている

・自分の事を「We」(我々)と言う

・体に触れられることを嫌がる

・体毛がない

とちょっと変わった中年プログラマーです。自身コンピューターの仕事を長年しているせいか類似点があるなと思って観ていました。

また奇妙な表現もありました。

主人公コーエンは自分の事を「We」(我々)と言い、上司のジョビーは、部下の事を間違った名前で呼びます。コーエンが「We」というのは対外的な自分と「中の人」を区別しているからなんでしょう。上司は部下を人と見なさず道具として見ていますから本名で呼ばず適当に呼んでいます。

コーエンの雇い主のマンコム社のマネージメント(最高責任者)を演じているのがマット・デイモンです。彼には珍しい権力者の役どころだったのですが、ちょっと印象が薄かったです。後半のシーンでやっと彼が出ていることに気が付いたほどです。主人公コーエン役を演じるクリストフ・ヴァルツは頭髪や眉毛を剃り難しい役を上手くこなしていました。 

「カオス(混沌とした世界)を整理することで需要が生まれ、整理しきらないとそれまで解析してきた時間は無駄となってしまう。」

何だか人生の意義を考える作品でした。

ラストの「夕日が映る浜辺」の美しいシーンが人生の最後に見る景色なんでしょうか。

何が言いたいのかわからないところがこの映画の良さなのかもしえません。世の中はカオスですから

予告動画

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